<王妃様のオオカツラとは?> 高麗から朝鮮王朝の女性の頭を飾るもので、自分の髪でなく、カツラを使用、身分に依って大きさ、飾りが違う。家で体験出来るカツラは王妃様の物です。すなわち王室でしか使えなかった黄金の飾りがついてあります
<時代劇にみる女性のヘアスタイルを徹底研究>
女性の髪型
「宮廷女官チャングムの誓い」などに代表される李朝時代を中心とした時代劇に
見られる成人女性の髪型は日本の人々にとっては大変珍しく、新鮮にうつる。
この時代は、服装よりもむしろ髪型のおしゃれに凝っていたといわれている。
李朝時代の女性の髪に関連するおしゃれは主に結い髪の形とゆたかさ、
高さそして髪を飾るかんざしの数や美しく装飾された小さな冠などに特徴がある。
成人女性の髪型は、かつらを使ったボリュームのある髪型が中心であった。
当時の美人の象徴は、雲のような大きな髪形、もしくは麻を束ねたようにふさふさ
とした髪の量が大切といわれていて、除せ達は誰もが競ってかつらを使い、豊富な
髪の量を演出していた。このため身分と経済力が高い女性ほど大きく髪の量が多い
かつらを使っていた。
女性のあこがれ、王妃の髪型
女性の最高身分にあたる王妃は、兜のような大きなかつら、カチェ(加髢)を
被っていた。このカチェを固定するために、七宝焼などで飾った華麗なかんざし
をさしており、王妃のカチェとかんざしに相当する金額は、当時の家屋何軒分か
に値する大変高額なものだった。
女官の髪型あれこれ
女官の髪型は、時代、年齢や階級にあわせて数多くの形がある。文献に残っ
ているものだけでもタウンモリ、セヤングモリ、チョンジンモリ、オヨモリ、キョド
ゥミ(巨頭味)、
オヨミ(於汝味)、チョジンモリ、チョプジモリと呼ばれるものがある。
タウンモリは髪を一本の三つ編みで束ねてお下げ髪にした幼いチャングムたちに
みられる髪型で、先端部分に小さな赤いリボンをつけている。イ・ヨンエさん演じる
思春期のチャングムになるとセヤングモリとよばれる一本の三つ編みを折りたたん
でタンギというリボンで結ぶ、娘特有の髪型にする。チョンジンモリは、成人式をす
ませた女官の一番簡単な髪型で、自分の髪につけ髪を足して髪を編み、頭に巻い
た形のヘアスタイルで、若いころのハン尚宮やチェ尚宮にこの髪型が見られる。
このチョジンモリに髪を固定させるチョプジ(牒紙)をつけたものはチョプジモリと
呼ばれた。
オヨモリ(クンモリとも)は一般の既婚女性もしたが、頭にカチェをつけ、髪を頭に
巻いた形のヘアスタイルで、特に女官長や水刺間最高尚宮など身分の高い女
官はオヨソムドゥリ(単にソムドゥリとも)という赤くて細長いクッションのようなも
ので髪を押さえて結っていた。(一見、頭に赤くて丸い大きな針山をのせている
ように見える)オヨソムドゥリはドラマでは赤色系のものが使用され、王妃は鮮
やかな赤色のオヨソムドゥリに対し皇太后はえんじ色のものをつけていたのが
確認できる。しかし、オヨソムドゥリに関しては文献や遺物によると実際には赤
だけではなく紺色や黒色のものも存在したそうだ。
キョドゥミは、人間の毛髪ではなく木を彫って作った大きなカチェで、オヨミは、
キョドゥミより小さいサイズの木製のカチェだった。身分の高い女性のオヨモリ、
キョドゥミ、オヨミはサンゴや翡翠、白玉、真珠などの宝石をはめ込んだ豪華な
かんざしやピン飾りを使用していた
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